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龍之巣
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馴致(じゅんち)と調教
 本来、調教とは痛めつける事が目的ではなく、人が意図した通りの作業を馬などの動物にさせる為のトレーニングを重ねる行為を指し、そして馴致(じゅんち)とはその作業や場の雰囲気などに馴染み抵抗無く受け入れ易い精神状態に仕込んでゆく過程をあらわしています。例えば乗馬での馴致と調教は数年~10年程度掛けて特定の競技や使役に適した状態に向けて少しづつ完成に近付けてゆく長期的で段階的かつ計画的な物であって、たった数時間程度の一過性の行為を指す訳ではありません。およそ3倍の寿命を持つ人間であれば30~40代に成ってようやく調教が完成すると考える事も出来るでしょう。

前提条件
 馴致と調教に先立って行われるべき事として、主従/師弟/慈崇/上下/先後/優劣など立場の違いを明確に意識させる事が重要に成ります(もちろん立場の違いが曖昧なSMプレイもあり、それを否定する訳ではありません)。つまり、どちらがボスで、どちらが子分なのかを御互いに共通認識していないと馴致や調教は何も始まりません。体力面だけの優劣は殆ど無意味で、精神面での共通した立場認識と、その立場なりの一貫した姿勢と態度が必要です。運良く自然とそうなる事もありますが、常に意識しておく事で、より明確に成り効果も高まるでしょう。但し、何も無い所から突然天と地ほども立場に差を作っては受け入れられない事もあるでしょうから、その辺りは臨機応変な対応が必要です。

立場に対する意識の状態としては、

            無自覚/未認知
                ↓
 拒絶/嫌悪 ⇔ 抵抗 ⇔ 未同意 ⇔ 同意 ⇔ 享受


が有り、曖昧でふらついている時も有りますが、拒絶/嫌悪の状態から抜け出す事が出来れば馴致/調教可能です。但し法的には最低でも同意が必要です。そして当然の事ですが享受している状態に近付く程に馴致や調教の効果は高まり、逆も然りです。予め信頼関係が構築されていれば最初から良い状態でスタート出来るでしょう。

馴致(じゅんち)
 通常、調教に先立って馴致が必要です。
 SMにおける馴致は、例えばアナル開発を例にすると、初期段階で軽くアナルに触れたり、優しい言葉で誘導しながらローションを塗り込んで指先を僅かに挿入するなどして徐々にアナルに対する抵抗感を取り除き、小型で細いアナルプラグに慣れさせる所から始め、長期間掛けて目的の太さまで徐々に拡張してゆくような行為がまさに馴致と言えます。その際に抵抗感や恐怖感を感じる事無く、むしろ積極的に受け入れ自らプラグ挿入を欲する様に成れば馴致の成功と言え、逆にアナルに対する抵抗感や恐怖心を植え付けてしまった場合は馴致の失敗で、これを取り戻す事は困難な事も多いのですが、仮に恐怖心を植え付けてしまったとしても、Mの気質としては自己の恐怖心さえも快感に換えてしまう(恐怖心を快感に換える事が出来るか否かは本人の気質次第でもあり、むしろ逆効果となって命令に対する拒否癖が付いて悪習になり、それが進行すると拒絶/嫌悪状態に成ってしまう可能性もあり要注意)所にSMの醍醐味とでもいうものが潜んでいる様に思います。これとは別に、恋慕/思慕/畏怖感情などがハードルを低くも高くもするでしょう。

調教
 SMにおける調教は時として漠然としていて単にSMプレイの事を指すと思われがちですが(もちろん他人が彼らの世界感の中でそれを調教と呼ぶ事に異議を唱えようとは思いませんが)、本来の意味から云えば本人又は依頼を受けた調教師がM女/M男に対して何らかの目標を設定し、その目標を達成出来る様にトレーニングを積み重ねる事を指すべきで、その過程で「命令」に対して「反抗」した場合にのみ鞭などでを与え、逆に「従順」であった場合は愛撫などで褒めてあげる事によって、いわゆる飴と鞭によってトレーニングを積み重ねて目標に近付けてゆく行為を指すべきであろうと考えています。但し、Mにとっては度重なる鞭の打擲によって鞭が飴に成り得る所にSMの醍醐味とでもいうものが潜んでいる様に思います。

 例えば正座をさせ土下座させて挨拶口上を述べさせる調教を行う場合、当初は一連の流れを大まかに教え込み、概ね流れを覚えた時点で愛撫などして褒めてから終了し成功体験を植え付け、その後は段階的にハードルを高めて行き、正座の作法、土下座の角度や頭を下げている時間、挨拶口上の感情の込め方や一字一句に至るまで厳密に定め、少しでも間違えた場合は即時打擲し、又、教えた通りに出来た時は直ちに愛撫して褒めてあげるなどして完成度を高めてゆく行為が調教と言えるでしょう。何の目標も無く、命令に対する反抗が有った訳でも無く、ただただ鞭打つ様な行為は単なる一過性のSMプレイ或いは虐待であって調教とは言い難いでしょう。調教のハードルは進行状況や錬度によって設定されるべきで、錬度から掛け離れた難易度の高い行為を突然強要するのはかえって全体の調教を崩し、調教が後退する危険があり目標達成の為には避けなければいけません。最終的にSがMの所作を見て感動する所に到達すれば調教は成功と言え、調教の結果として駿馬と成るか駄馬に終わるかは調教師の技量とMの素質次第です。そして、調教が完成した駿馬は如何なる命令にも(実行の可否に関らず)死の直前まで服従の意志を示し、命令を与えた者は最終的な結果に対して全責任を負う覚悟が必要でしょう。
コメント
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2016/08/24(水) 08:46:48 | | #[ 編集 ]
Re: タイトルなし
> 死をも厭わない場合はいかがなのでしょう。

危険な香りがして素敵ですね。
2016/08/24(水) 22:32:27 | URL | 龍(RYU) #-[ 編集 ]
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