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龍之巣
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SMでの乗馬鞭
 SMと言えば鞭と蝋燭と言われるくらい鞭は主役的存在、しかしSM用として市販されている鞭の殆どはSM用であって乗馬用とは形や素材が異なります。

 乗馬鞭には乗り手が使う短鞭と長鞭の他に調教用の追い鞭などが主に知られていて、筆者の経験としてはSMグッズショップでは主に短鞭を模した柔らかいものなどがSM用の乗馬鞭として市販されている様です。購入した事も有りますが、柔らか過ぎて扱い辛かった印象が有り、あまりお勧め出来ません。しっかりとした馬具店での購入をお勧めします。

馬の皮膚感覚と乗馬鞭の強度
 乗馬を知らない人には意外に思われるでしょうが、馬はハエが近付いただけで反応する程に皮膚が敏感で、尻尾でハエを追い払う習慣があり、視界から外れた死角に居るハエにも皮膚感覚から的確に反応して尻尾を使いハエを追い払っています。従って鞭も軽く触れる程度で効果を与える事が可能で、競馬の最終局面で追い込む際の鞭は既に半狂乱状態で疾走している上での行為であって、競馬よりも冷静な判断が求められる乗馬でその様な強打を与える事は殆どありません。

短鞭(Riding crop, Jumping crop, Race Bat, Show cane, Riding cane
 短鞭(たんべん)は、ジャンプ競技や野外騎乗や競馬などで利用される国内では最も普及した乗馬鞭。乗り手の片腕程(50~70cm程度)の長さで海釣り用の太いリール竿程度に撓る棒状のものが一般的で、上級者は馬や乗り手に合わせてカスタマイズ或いはオーダーメイドされた物を愛用する事があります。
 SMで乗馬用の短鞭を利用するメリットは、硬くて短い為に狙った場所に難なく当てる事が出来る為、僅かな練習で思い通りの痛みを思い通りの部位に局所的かつ的確に与える事が可能で、乗馬や競馬でも行われている見せ鞭(鞭を見せるだけで叩きはしないが、叩かれるかもしれないプレッシャーを与える効果を狙って、それとなく見せる行為)の効果や、指揮棒の様にして命令動作に利用したり、軽く肌を撫でる様にして愛撫などにも利用出来て扱いやすいと思います。実用を考慮して叩く道具として製造されている為に玩具と異なり耐久性が有りますので、不慮の事故で意図しない切り傷を作ってしまう様な事故も起き難いでしょう。

狩猟鞭(Hunting whip, Hunt crop)
 ヨーロッパ貴族が狐狩など騎乗して狩をする際に使用したのがルーツとされている鞭。先述の短鞭と似た形状の物から、後述のブルウィップ/ストックウィップの様な物まであり、通常は短鞭形状の部分と先端の一本鞭状の部分とがセパレート式に成っていて、これらの原型とされています。国内では殆ど見掛る事は無く知らない人も多いでしょう、しかし英国などでは多数流通しています。SMでの効果効能に付いては短鞭の項とブルウィップ/ストックウィップの項を参照願います。

ドギングバット(Dogging Bat)
 ウエスタン競技の中でもバレルレーシング(ウエスタン競技の中でも数少ない女性が活躍する迫力の有るスピード競技。上位クラスの競技会では逞しくも美しい女性の勇姿が数多く見られる花形競技の一つ)などのスピード競技で鞭の様にして使うパドルバット。
 先述の短鞭と同じ形状のものからパドル状のものまで様々な形状があり、尻を叩いて馬を急き立てる事に使われている為、SMというよりもスパンキング用アイテムとして尻叩きに利用される事が多いです。

編み鞭/クワート/オーバー・アンダー(Quirt, Over N Under)
 後述のストックウィップに分類される事が多いのですが、ストックウィップとは明らかに長さと用途が異なります。短くて柔らかい一本鞭と言えばSM界では伝わるかもしれません・・・ウエスタン乗馬で利用され、手に持って馬体(肩や後躯)を直接叩きます。鞭として単独で利用する物と、手綱と一体化した物とがあります。

ブルウィップ(Bullwhip)/ストックウィップ(Stockwhip)
 いわゆるカウボーイが携帯し、牛や馬など大型家畜の群れ追いに利用する追い鞭の一種。後述の追い鞭と同様に牛や馬に直接打撃を与える事が主目的ではなく、鞭の音を使った威嚇によって群れを誘導する事が主な用途になります。
 SM用の一本鞭に形状が酷似していますが、牧畜用の実用的な道具として外観よりも耐久性その他を考慮して製造販売されている点で大きく異なります。(SM用の一本鞭として販売されているものは華美な装飾が施されている物が多い)。
 素材が柔らかく、打擲に利用した際は回り込んで急速に加速し意図しない部位に意図した以上の強烈な打撃を与える可能性が有り、追い鞭同様に先端が目に入れば失明の危険が非常に高く相当の錬度が必要であり、初心者には絶対に御勧め出来ません。ある程度の熟練者であっても、ショー経験が少ない人が他人に見せると(従って規模も小さい為)意図せず観客に当ててしまう事故が起き易く危険です。相当の熟練者(複数の的の中から一つだけ選んで毎回必ずそこに中てられるくらいの熟練者)でない限りは自分の立ち位置から届く範囲の物全てに気を配る必要があるでしょう。

長鞭(Dressage whip, Schooling whip, Driving whip
 長鞭(ちょうべん)は、ドレッサージュ(馬場馬術)と云う騎乗してダンスを踊る競技用に騎乗したまま馬の調教(競技中は使用しません)に利用したり、馬車馬のコントロールに利用されます。人の背丈程度の長さで釣竿程度の硬さの棒状の鞭で先端部分に数センチ~十数センチ程の皮や紐が取り付けられ、人肌に使うと軽い操作で局所的に鋭い痛みを与える事が可能ですがSMで利用するには前もってある程度の練習が必要です。素材に芯が通っている為に大きく的を外す様な事はなくSM用として売られている一本鞭よりも扱い易く、用途としては複数同時調教やポニープレイでの調教などに有効です。難点としては一本鞭やバラ鞭などのSM用の鞭よりも地味で音も静か、SMショーの演出や音による威圧には向きません。

追い鞭(おいむち, Lunge whip
 調教の過程で調教師が騎乗しないで離れた位置から利用する鞭、長鞭と同等かそれより更に長い鞭の先端に長い紐が付けられており、調教師が馬から数メートル離れた位置から馬を追い立てる為に利用します。馬体に直接当てるのではなく、鞭の音を使った威嚇によって馬を急き立てる用途に使われます。
 SMで利用するには長過ぎて不向き、SMショーの演出としては効果的かもしれませんが先端が目に入れば失明の危険が非常に高く(乗馬の調教においても目に入らない様に先端部分が地を這う様にして使われる事が多い)、SMショーで利用する場合は調教対象よりも観客に怪我(最悪の場合は失明)を負わせてしまう可能性を十分に考慮し、自分の立ち位置から届く範囲の物全てに気を配らなければならないでしょう。
相当の錬度が必要な為あまり御勧めは出来ません。ポニープレイで調馬索調教を行う際は、先端の紐を短くカットするか長鞭(Driving whip)での代用をお勧めします。

最後に・・・
 M嬢/M男の肌質にもよりますが、鞭打ちは比較的簡単に蚯蚓腫れを起こす事が出来ますから、ご自身で同じ道具を使って自分の体に試すなどして意図しない蚯蚓腫れを起こさない様に予め感覚を掴んでおく必要が有ります。全ては鞭を持った人のさじ加減で決まります。蚯蚓腫れは肌質や深さにもよりますが長い時には完治までに10日前後かかり、同じ部位に重ねて幾度も打ち込むと永遠に傷痕が残る可能性もありますので御注意下さい。相手が望まない鞭は傷害罪として実刑が科せられる事もあります。
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