『美しき縛しめ』とは、奇譚クラブの写真を中心に作られた十一冊の限定本ですが、その掲載写真の殆どが未発表のフイルムから厳選され構成されており、雑誌(奇譚クラブ)に掲載されていたものとは趣を異にしています。
---美しき縛しめ(うつくしきいましめ/しばしめ)---
※雑誌コード/IBMナンバー/ISBN等記載なし
曙書房時代
第1集 昭和28年(1953)7月 縛られた女ばかりの16態
第2集 昭和28年(1953)12月 縛られた女ばかりの32態
天星社時代
第3集 昭和39年(1964)2月 縛られた美女ばかりの超豪華アルバム
第4集 昭和40年(1965)6月 華々しき女体緊縛の組写真集
第4集 昭和39年(1964)6月発行/昭和41年(1966)2月発売 豊満と清楚(第4集は2冊ある)
第5集 昭和40年(1965)8月 女性刑罰拷問特集 日本版
第6集 昭和40年(1965)8月 緊縛美女艶姿百態
第7集 昭和41年(1966)2月 刺青の魅力を探ぐる
第8集 昭和41年(1966)2月 女斗緊縛競艶場面写真集
第9集 昭和41年(1966)8月 女性刑罰拷問特集 西洋版
第10集 昭和41年(1966)8月 責められる美女百態
第11集 昭和41年(1966)11月 緊縛美態代表作品120葉
曙書房時代には生写真をそのまま生写真に近い表現力が出せるコロタイプ印刷を使った手作りの豪華なアルバムとして第一集、第二集が発売されています。
第一集~第二集では絶対的な枚数は少ないものの、それだけに凝縮され第三集以降とは明らかに異質の、普段あまり見掛けない縛りが多数登場し、一枚一枚が入魂の作と言えます。現代の緊縛写真で目が慣れてしまった方々が見ても初めて緊縛写真を見た時のドキドキ感を久しぶりに味わう事が出来るかもしれません。
この当時の緊縛師は緊縛SMの黎明期であり恐らく経験としてはさほど多くなかったのではないかと思われ、にもかかわらずグッと伝わってくるものがあります。
当時の価格500円を総務省発表の消費者物価指数を元に平成24年の物価に換算すると概ね9.2倍の4,600円に成ります。
天星社時代には現代風の写真集として光沢紙にモノクロ印刷され第三集~第十一集までが発売されています。
第三集以降は中綴じ32ページ構成(8枚×4頁)となり、1ページ辺り1~4枚の写真で構成され一冊合計70~120枚の写真が掲載されています。
当時は戦後インフレの中にあり、定価が倍の1,000円に跳ね上がったにもかかわらず総務省発表の消費者物価指数を元に平成24年の物価に換算すると概ね4.4倍の4,400円で、ほぼ同じ価格(又は若干安価)で販売されています。
両出版社時代ともに写真は全てモノクロで独特の趣があり、基本的には書店での店頭販売はされず、専ら本誌読者限定の通信販売のみ、但し書店側が独自に入手して店頭に並べていた可能性はありそうで、また天星社時代の第6集のみ通販限定を意味する『限定版』の冠が取り除かれ『アルバム』に置き換わっている為、店頭販売されていた可能性もあります。
第4集は2種類あり『豊満と清楚』本体には昭和39年(1964)6月1日発行と印刷されていますが当時の奇譚クラブ本誌には広告掲載されないままお蔵入り?に成ったと思われ、二年後に略号「限二」として改めて突如発売されました。タイトルには第4集の記載が残されたままになっており時期的にみてこちらが第4集のオリジナルと思われます。いくつかの推測が成り立ちますが『豊満と清楚』を印刷した当時、東京都や神奈川県が条例で裸体の描写に厳しい制限を加えてきた為、奇譚クラブ本誌はグラビアを自粛し、裏窓に至っては廃刊に追い込まれた時期ですので、それを考慮しての対応かもしれません。もしくは単に広告し忘れ、通販限定本故に販売されないままダンボールに入れられた状態で放置され、後に倉庫整理などをしていて発掘されて大幅に遅れて広告・販売された可能性などもあります。奇譚クラブ昭和41年(1966)3月号51ページに略号「限二」と並んで略号「美4」が同時に広告されています。
出版社が暁出版に成って以降このシリーズは発表されず、代わりに臨時増刊号として女体緊縛写真集と題した類似の写真集を出しており、特徴としてカラーページが数枚あります。
余談ですが『縛しめ』の送り仮名は一般的ではなく『縛め』と書かれる事が一般的、にもかかわらず第一集~第十一集まで一貫して『縛しめ』で通しています。そこに何らかの強い意志が隠されているのか?否か?は御想像に御任せ致します。
何れにしろ、時代背景(印刷技術)として写真集の出版が困難又は高価な時代に何とかして緊縛グラビアを世に送り出そうとしていた強い意志が感じられます。
こちらに出演モデルの一覧など調査結果を記載しておりますので、よろしければ参照下さい。
---美しき縛しめ(うつくしきいましめ/しばしめ)---
※雑誌コード/IBMナンバー/ISBN等記載なし
曙書房時代
第1集 昭和28年(1953)7月 縛られた女ばかりの16態
第2集 昭和28年(1953)12月 縛られた女ばかりの32態
天星社時代
第3集 昭和39年(1964)2月 縛られた美女ばかりの超豪華アルバム
第4集 昭和40年(1965)6月 華々しき女体緊縛の組写真集
第4集 昭和39年(1964)6月発行/昭和41年(1966)2月発売 豊満と清楚(第4集は2冊ある)
第5集 昭和40年(1965)8月 女性刑罰拷問特集 日本版
第6集 昭和40年(1965)8月 緊縛美女艶姿百態
第7集 昭和41年(1966)2月 刺青の魅力を探ぐる
第8集 昭和41年(1966)2月 女斗緊縛競艶場面写真集
第9集 昭和41年(1966)8月 女性刑罰拷問特集 西洋版
第10集 昭和41年(1966)8月 責められる美女百態
第11集 昭和41年(1966)11月 緊縛美態代表作品120葉
曙書房時代には
第一集~第二集では絶対的な枚数は少ないものの、それだけに凝縮され第三集以降とは明らかに異質の、普段あまり見掛けない縛りが多数登場し、一枚一枚が入魂の作と言えます。現代の緊縛写真で目が慣れてしまった方々が見ても初めて緊縛写真を見た時のドキドキ感を久しぶりに味わう事が出来るかもしれません。
この当時の緊縛師は緊縛SMの黎明期であり恐らく経験としてはさほど多くなかったのではないかと思われ、にもかかわらずグッと伝わってくるものがあります。
当時の価格500円を総務省発表の消費者物価指数を元に平成24年の物価に換算すると概ね9.2倍の4,600円に成ります。
天星社時代には現代風の写真集として光沢紙にモノクロ印刷され第三集~第十一集までが発売されています。
第三集以降は中綴じ32ページ構成(8枚×4頁)となり、1ページ辺り1~4枚の写真で構成され一冊合計70~120枚の写真が掲載されています。
当時は戦後インフレの中にあり、定価が倍の1,000円に跳ね上がったにもかかわらず総務省発表の消費者物価指数を元に平成24年の物価に換算すると概ね4.4倍の4,400円で、ほぼ同じ価格(又は若干安価)で販売されています。
両出版社時代ともに写真は全てモノクロで独特の趣があり、基本的には書店での店頭販売はされず、専ら本誌読者限定の通信販売のみ、但し書店側が独自に入手して店頭に並べていた可能性はありそうで、また天星社時代の第6集のみ通販限定を意味する『限定版』の冠が取り除かれ『アルバム』に置き換わっている為、店頭販売されていた可能性もあります。
第4集は2種類あり『豊満と清楚』本体には昭和39年(1964)6月1日発行と印刷されていますが当時の奇譚クラブ本誌には広告掲載されないままお蔵入り?に成ったと思われ、二年後に略号「限二」として改めて突如発売されました。タイトルには第4集の記載が残されたままになっており時期的にみてこちらが第4集のオリジナルと思われます。いくつかの推測が成り立ちますが『豊満と清楚』を印刷した当時、東京都や神奈川県が条例で裸体の描写に厳しい制限を加えてきた為、奇譚クラブ本誌はグラビアを自粛し、裏窓に至っては廃刊に追い込まれた時期ですので、それを考慮しての対応かもしれません。もしくは単に広告し忘れ、通販限定本故に販売されないままダンボールに入れられた状態で放置され、後に倉庫整理などをしていて発掘されて大幅に遅れて広告・販売された可能性などもあります。奇譚クラブ昭和41年(1966)3月号51ページに略号「限二」と並んで略号「美4」が同時に広告されています。
出版社が暁出版に成って以降このシリーズは発表されず、代わりに臨時増刊号として女体緊縛写真集と題した類似の写真集を出しており、特徴としてカラーページが数枚あります。
余談ですが『縛しめ』の送り仮名は一般的ではなく『縛め』と書かれる事が一般的、にもかかわらず第一集~第十一集まで一貫して『縛しめ』で通しています。そこに何らかの強い意志が隠されているのか?否か?は御想像に御任せ致します。
何れにしろ、時代背景(印刷技術)として写真集の出版が困難又は高価な時代に何とかして緊縛グラビアを世に送り出そうとしていた強い意志が感じられます。
こちらに出演モデルの一覧など調査結果を記載しておりますので、よろしければ参照下さい。
現代の辞書では「縛め」が主流のようですね。
そういえば賀山氏のサイトに「しばしめ」と振り仮名がついていたのを思い出しました。
そういえば賀山氏のサイトに「しばしめ」と振り仮名がついていたのを思い出しました。
> そういえば賀山氏のサイトに「しばしめ」と振り仮名がついていたのを思い出しました。
有難う御座います。
なるほど、「しばしめ」と命名した意図を探ってみようと思います。
有難う御座います。
なるほど、「しばしめ」と命名した意図を探ってみようと思います。
2013/05/27(月) 21:02:53 | URL | 龍(RYU) #-[ 編集 ]
私が賀山氏の「しばしめ」という読みを引用したのは、「そんな読み方をする人がいるのか」という意味です (^^;
どう頑張っても「いましめ」以外読み方はないと思います。
「美しきいましめ」というタイトルも、やや古風な表現で言葉の響きも良いくて成功していると思います。
「しばしめ」ではぶち壊しですよね。
どう頑張っても「いましめ」以外読み方はないと思います。
「美しきいましめ」というタイトルも、やや古風な表現で言葉の響きも良いくて成功していると思います。
「しばしめ」ではぶち壊しですよね。
内部関係者という事もあり、何か理由が有って「しばしめ」と読んでいるのかと思ってしまったのは深読みし過ぎですかね^^;
2013/05/28(火) 18:26:50 | URL | 龍(RYU) #-[ 編集 ]
こんばんは。
こちらでは、はじめまして。
第一集、第二集に添付された画像は、実は生写真ではなく、「コロタイプ印刷」という技術で印刷されたものです。分譲写真が高価で気軽に買えない、という読者のための出版だったと思われます。(それでも高価ですが)
毎度余裕の無い状態で詳しく説明できないのですが(苦笑)、「コロタイプ」で検索して頂ければ・・・
こちらでは、はじめまして。
第一集、第二集に添付された画像は、実は生写真ではなく、「コロタイプ印刷」という技術で印刷されたものです。分譲写真が高価で気軽に買えない、という読者のための出版だったと思われます。(それでも高価ですが)
毎度余裕の無い状態で詳しく説明できないのですが(苦笑)、「コロタイプ」で検索して頂ければ・・・
2013/05/28(火) 21:00:48 | URL | esme #zxJvsWF.[ 編集 ]
esme様、いつも詳細かつ確かな情報有難う御座います。
> 第一集、第二集に添付された画像は、実は生写真ではなく、
> 「コロタイプ印刷」という技術で印刷されたものです。
そうでしたか、
Webで調べましたら、ネガフィルムをそのまま印刷に利用出来る方法で、絵はがき等に多様されていた技法という情報でした。
明治・大正時代の乗馬姿の絵はがきが手元に数点ありますが、これがたぶんそうなのですね。
ありがとうございます。
> 第一集、第二集に添付された画像は、実は生写真ではなく、
> 「コロタイプ印刷」という技術で印刷されたものです。
そうでしたか、
Webで調べましたら、ネガフィルムをそのまま印刷に利用出来る方法で、絵はがき等に多様されていた技法という情報でした。
明治・大正時代の乗馬姿の絵はがきが手元に数点ありますが、これがたぶんそうなのですね。
ありがとうございます。
2013/05/28(火) 21:32:02 | URL | 龍(RYU) #-[ 編集 ]
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